EC2は、デフォルトで、Private IP アドレスとPrivateホスト名(Public DNS)、Public IPアドレスとPublicホスト名(Private DNS)を持っているが、それぞれ動的に設定されている。DNS名は以下のように一定の命名ルールがある。
Private IP Address | DHCP |
Private DNS | domU-**-**-**-**-**.compute-1.internal |
Public IP Address | DHCP |
Public DNS | ec2-**-**-**-**.compute-1.amazonaws.com |
よって、EC2インスタンスを再起動した際には、IPアドレスが変わってしまう可能性がある。
EC2インスタンス上で、サービスを外部公開している場合(たとえば、WebサーバをFQDN名で公開運用している場合など)は、固定のIPアドレスを使えるようにするため、Elastic IP アドレスを申し込める。
Elastic IP アドレスの考え方
Elastic IP アドレスは、特定のインスタンスに対応しているのではなく、AWSのアカウントに紐付いている。
インスタンスに対して固定IPアドレス(グローバルIPアドレス)を割り当てる場合は、該当のインスタンスに対して、ソフト的に「再マッピング」する形になる。OSのIPアドレス設定として固定IPアドレスを設定する訳ではない。
以下に、既存のEC2インスタンスに対して固定IPアドレスを割り当てる為の一連の流れを記載する。
固定IPアドレスを申請する
固定IPアドレスを貰う為に、以下のオペレーションを行う。
- EC2管理画面の Elastic IPs画面から、「Allocate New Address」ボタンをクリック。
- プルダウンから「EC2」を選定し、「Yes, Allocate」ボタンをクリック。
- すぐに発行されたIPアドレスが画面に表示され、管理できるようになる。
この申請処理から発行までは1分間かからないぐらい、すぐに固定IPアドレスが取得できる。
この時点で、AWSのアカウントに固定IPアドレスが対応付けられただけで、インスタンスには対応付けられていない。
取得した固定IPアドレスをインスタンスに割り当てる
以下のオペレーションを行う。
- Elastic IPs画面から「Associate Address」ボタンをクリック。
- 割り当てるInstanceを選択し、「Yes, Associate」ボタンをクリック。
- 固定IPアドレスが選択したEC2インスタンスに割り当てられる。
この設定操作も1分間かからないぐらい。EC2インスタンス画面で、該当インスタンスを確認すると、Elastic IP フィールドに固定IPアドレスが反映されている。
Private DNS は、Elastic IP アドレスに関連した名称に変更になった。
接続確認
設定した固定IPアドレスでSSH接続をすると、問題なく該当EC2インスタンスに接続できる。