最近の数ヶ月でのクラウド基盤関連ソフトウェアでは、VMware vCloud や Nicira、Oracle Cloud で発表がありました。
VMware vCloud について、ざっくり整理しておきたいので、以下に簡単にまとめてみます。
VMware vCloud Suite
統合ソリューションの事。構成要素は以下。
- vSphere(仮想化プラットフォーム)
- vCloud Networking and Security(ソフトウェア定義のネットワークとセキュリティ)
- vCloud Director(統合管理されたインフラサービスを展開できる)
- vCenter SRM(災害対策)
- vCenter Operations Management Suite(統合管理機能)
- vFabric Application Director(クラウドアプリのプロビジョニングを自動化)
- vCloud Connector(プライベートとパブリックのクラウド間の連携)
vCloud Networking and Security
ソフトウェア定義によるネットワークとセキュリティのソリューション。
仮想ファイアウォール、VPN、ロードバランシング、VXLAN(隣接していなくてもL2ネットワークを論理的に作れる)などをソフトウェア提供できるため、システム一式の提供スピードがものすごく迅速にできる。
vCloud Director
ソフトウェア定義のデータセンターサービス(仮想データセンター)を構築できる。ストレージ、ネットワーク、セキュリティなどを含めて、まるっとソフトウェアで定義出来る為、IaaS環境の展開がかなり楽になる。プライベートクラウドとパブリッククラウドの連携も容易になる。
vCloud Connector
vCloud Connector を導入したパブリッククラウドサービスの環境と、vCloud Connector を導入したプライベートクラウド環境を容易に連携する事ができる。企業向けハイブリッドクラウド環境として展開可能。
所感
これからのシステムインテグレーションでは、システム構成機材の選定も変わってきそうです。FireWallやLoadBalancerなどアプライアンス機器を組み合わせていたところがソフトウェアでの構成に変更になっていったり、データセンター間の連携がさらに行いやすくなったりします。
SI業者やサービスプロパイダ、機器ベンダー、販社なども、大きく変わっていく部分が出てくると思います。それぞれどんな戦略でこの波を乗り越えようとするのか、興味深い部分です。
また、利用者も様々な恩恵を受けられる事になると思います。