Amazon Vritual Private Cloud (仮想プライベートクラウド)を用いると、専用のプライベートネットワークセグメント環境を構築できます。これによって、様々なニーズに合致するインフラ環境を用意できるようになります。
最もシンプルな構成でVPC環境を構築しましたので、ポイントを記録しておきます。EC2インスタンスはスポットインスタンスを使った方法になります。
VPC環境を構築する際の手順は、大まかには以下のような手順になります。
- VPCネットワークの作成
- EC2インスタンスを作成
この手順で、以降記載していきます。
1.VPCネットワークの作成
まず、VPCネットワークを作成します。
VPC画面にアクセスし、「Get started creating a VPC」ボタンをクリックします。
次の画面では、VPC設定を以下の4つから選択する事になります。
- VPC with a Single Public Subnet Only
- VPC with Public and Private Subnets
- VPC with Public and Pricate Subnets and Hardware VPN Access
- VPC with a Private Subnet Only and Hardware VPN Access
今回は一番上の「VPC with a Single Public Subnet Only」を選択します。
次の画面では、Internet Gateway や、Subnet のセグメント設定を行います。
「Create VPC」ボタンをクリックすると、VPC 作成処理が走り、VPCが作成されます。作成されたVPC情報はAWSコンソール画面から確認できます。
VPC作成後に、VPC内にインスタンスを作成する事が可能になります。
2.EC2インスタンスを作成
今回、EC2インスタンスは、スポットインスタンスで作成しました。
「Request Instances Wizard」の、スポットインスタンスを要求する際に、「EC2-VPC」を選択するところがVPC利用時のポイントになります。
処理を進めると、VPCスポットインスタンスの要求が完了します。
Spot Requests 画面を見ると、Stateが「open」、Statusが「pending-fulfillment」となっており、スポットインスタンスの起動待ちとなっています。
しばらくすると、Spot Requests 画面で、Stateが「active」、Statusが「fulfilled」に変更になります。スポットインスタンスが起動した事になります。
次に、VPCコンソール画面で、Elastic IPs を取得します。IPアドレスは「VPC」で割り当てます。
「Elastic IPs」画面で取得したIPを選択して右クリックし、「Associate」を選択します。すると、「Associate Address」画面で表示されます。
Instance でElastic IPを割り当てるインスタンスを選択すると、インスタンスにElastic IPが割り当てられます。
以上で、SSHで接続できるVPCインスタンスが作成完了となります。VPC画面は以下のような感じになります。
該当VPCインスタンスにSSHで接続し、ifconfig でインターフェースを見てみると、指定したIPアドレスでインスタンスが起動しています。
$ /sbin/ifconfig -a eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 06:C9:F6:E2:B4:F3 inet addr:10.0.0.17 Bcast:10.0.0.255 Mask:255.255.255.0 inet6 addr: fe80::4c9:f6ff:fee2:b4f3/64 Scope:Link UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:1383 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:1473 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:1000 RX bytes:148820 (145.3 KiB) TX bytes:150778 (147.2 KiB) Interrupt:25 lo Link encap:Local Loopback inet addr:127.0.0.1 Mask:255.0.0.0 inet6 addr: ::1/128 Scope:Host UP LOOPBACK RUNNING MTU:16436 Metric:1 RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:0 RX bytes:0 (0.0 b) TX bytes:0 (0.0 b) $
VPCを使いこなす事によって、色々出来そうです。
ちなみに、VPCを削除する時は、まず該当インスタンスを「Terminate」した後に、Elastic IP を削除して、VPCを削除します。VPCを削除するときは以下のような画面が表示され、関連する設定が一気に削除できます。